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齋藤 勝利:「モノ」の価格変動について、経済って難しくない!(原油価格編)

こんにちは。株式会社プレミアバンクの齋藤です。

今回は、前回にお話した原油価格の変動要因についてです。
前回の記事:ガソリン価格のお話。経済って難しくない!

でもその前に、まず初めに「モノ」の価格は売り手と買い手との綱引きで決まってきます。

買いたい人より売りたい人が多い場合は価格が下落し、売りたい人より買いたい人が多い場合は価格が上昇します。この基本を押さえておいてください。これを押さえておけば経済について語れます。

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では、スーパーで買い物する例でご案内します。

天候不順の長雨で野菜の生育が遅れた場合に出荷できる量が少なくなります。一方、例えばキャベツなどの野菜を購入したい人はいつもと同じくいるので野菜の価格が上昇します(売りたい人より買いたい人が多い)。

そうなると「今までキャベツ丸ごと買っていたけど、高いから半分のものを買おう」となりますよね。一方、キャベツが豊作の場合、今までより多く売る必要があります。

多く売るには価格を安くして、「安いから多く買おう」と消費者に思ってもらい、購入してもらう必要があるため価格が安くなります。お買い得だったりしますよね。このように経済活動において価格の上下には必ずこのような理由があります。

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さて、本題の原油価格です。

原油の売り手が多くなれば価格が下落し、一方買い手が多くなれば価格が上昇するのは、野菜や魚などと同じです。

まず、世界の景気が良くなれば、工場の稼働率がアップしたり、物流が盛んになったり、車に乗って出かけたり等「モノ」が動きますので石油の需要が増え原油価格は上昇します。逆に、景気が悪くなれば上記の逆になり石油の需要が減り原油価格が下落します。これがまず基本です。次に、景気は良くもなく悪くもなくを前提として、中東地域の産油国等が原油を増産(キャベツの豊作と同じ)すると、原油価格が下落します。

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一方、減産(キャベツの不作)すると原油価格が上昇します。このように 原油が減産されてかつ、景気が良ければ原油価格が上昇するのは、ご理解できるかと思います。

ですが、原油が減産されて景気が悪い時や、原油が増産されて景気が良い時の価格は上昇するか下落するかはその時にならないとどちらとも言えません。冒頭にご案内した綱引きになり、その時々にどちらが強いかにより上下することになります。

現在、中東などの主要産油国が加盟しているOPEC(石油輸出国機構)の原油生産量は世界全体の4割程度に留まっており、原油生産はOPEC以外の国々でも行なわれています。

特に米国シェール・オイルの生産が増加しています(シェールガス革命)。

このため、世界の景気動向や投機的な動きによっても変わってきますが、現在のところ原油価格は上昇が抑えられる傾向にあります。

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なお、ここからはおまけですが、2016年前半に原油価格が20ドル台で推移した時の話になります。

欧州や特に中国の景気減速により原油の需要(買い手)が減り、原油価格が下落していきました。

産油国にとって原油価格が下落すると、国の収入に影響をうけますので、なるべく高くしたい意向が働きます。ただ、米国のシェールオイル生産は、原油価格が下落すると採算が悪化し、企業が破たんします。

そこで価格決定の主導権を離したくない産油国は、原油価格の下落を容認し米国のシェールオイルに関わる企業が破たんしシェールオイルの生産ができなくなることを狙いました。

一方、米国は企業が破たんするのは防ぎたいが、原油の輸出国のひとつで原油価格が下落すると困るロシアを苦しめたいので、そのままの状態を容認した等、ほんとかどうかわかりませんがそんな噂もありました。

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市場には、そんないろいろな思惑も価格に反映されていたりしますので、よく見ていくと本当に面白いと思いますよ。ぜひ、これをきっかけに少しでも「モノ」の価格に興味をもっていただければ幸いです。


カテゴリー: 齋藤 勝利

admin

株式会社プレミアバンク - 2017年7月27日

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