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2019年度から1人1,000円の出国税導入へ

皆さんは、政府は日本を出国する旅行者らを対象に、「出国税」として1人あたり1,000円を徴収する方向で検討していることをご存知でしょうか。

出国税は航空運賃などに上乗せされ、年末までにまとめる2018年度税制改正大綱に盛り込み、2019年度からの実施を目指しています。出国税が導入されれば、恒久的に徴収する国税としては1992年の地価税以来、27年ぶりの新税となります。

今回の出国税は、訪日外国人旅行者だけでなく、旅行や出張で出国する日本人を含む全ての日本出国者が対象となります。2016年度の日本出国者数は訪日客が約2,400万人、日本人が約1,700万人の計約4,100万人。1人1,000円を徴収すれば、約410億円の税収が見込まれ、観光庁の2017年度予算(約210億円)の倍近い規模となる税収となります。

安倍首相は観光振興を成長戦略の柱に位置づけ、東京五輪・パラリンピックが開かれる2020年に訪日外国人旅行者を4,000万人に増やす目標を掲げており、出国税の導入は大きな収入となります。

出国税で徴収したお金は、観光目的であれば観光庁以外の省庁の関連事業でも使えることを想定しているとのことです。しかし、観光と関係の薄い施策や予算に使途が広がると国民の反発を招く可能性もあり、慎重な検討が必要です。また、出国税の導入によって旅行代金が上昇する可能性があるため、政府の思惑とは逆に訪日客の増加に水を差す恐れも問題視されています。

(参考記事:https://mainichi.jp/articles/20171031/k00/00m/010/084000c

今年も年末に差し掛かり、来年度予算がニュースで騒がれるころです。日本の予算は毎年赤字国債発行を前提としており、国の財政がなぜ成り立つのか不思議に思っている方も多いと思います。

国の現状の財政を分かりやすく例えると、月収手取りで30万円の方が借金をしながら40万円使って生活していることと同じです。個人だと成立しない話ですが、これが今の日本の財政の実情です。

今回の出国税も、税収確保の一つとして進んでいるものですが、上記の例に例えれば、突然収入を増やすことは難しいので、支出のコントロールが不可欠になります。

また、今回の出国税を皮切りに、富裕層の資産を海外に移行することを防ぐ、或いは出国や海外への資産移行の際に資産に応じた税を課す、といった新たな政策こ繋がることも懸念されています。

いずれにせよ、新税を導入すればある程度の税収は見込めると思いますが、税負担というマイナスの心理負担が発生して経済活動が失速し、かえって税収が減るということも考えられますので、しっかりと議論をしていただき、検討に検討を重ねて行動に移していただきたいと願うばかりです。


カテゴリー: コンサルティングチーム

admin

株式会社プレミアバンク - 2017年12月1日

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